不動産を売買する際に抵当権がついている場合【名古屋のごとう司法書士事務所】

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不動産を売買する際に抵当権がついている場合【名古屋のごとう司法書士事務所】

2020/02/11

抵当権がついていると不動産が売れない??

相続した不動産など、住宅ローンがついている状態で不動産を売ろうとしても売れるのでしょうか?

まだローンが残っていれば売れそうになりません。はたしてローンを完済してからしか売れないのでしょうか?

 

この問題を理解するには、不動産の売買実務について理解をする必要があります。法律だけでは理解できません。

売主と買主の要望をうまく司法書士が売買決済の立ち回りをすることで解決しているのです。

司法書士がどのように売買にかかわっているのかを理解すると、売買の本質が見えてきます。

何に気をつければよいのか。

 

今回は、名古屋の司法書士が、抵当権付き不動産の売却を通して、売買について理解して頂こうと思います。

ぜひご参考にしてみて下さい。

1.抵当権とは

抵当権とは何でしょうか。

 

抵当権とは、銀行などのお金を貸した債権者が支払いの担保として不動産に設定し、その不動産から優先的に債務の返済を受けるための権利です。最終的には、抵当権のついている不動産を競売手続きで売却することができるのです。

 

つまり、お金を貸した金融機関は、売買決済時に買主の方に融資する際は、必ず融資した購入不動産に抵当権を同時につけます。厳密には、売買の所有権移転登記と連件で抵当権設定登記をするようにします。このようなやり方をすれば、不動産の所有者になる買主に所有権移転登記がされた後、第一順位で抵当権を必ず設定できるからです。

 

ここで注意すべきは、順位が大切だという点です。ここが2番や3番になっては融資金額が回収できないかもしれないのです。登記は早い者勝ちです。第2順位の抵当権者には、第1順位の抵当権者が債務の回収をした後しか回収できないのです。不動産の売却代金によっては、満額回収できないのです。

 

これらの一連の所有権移転登記と抵当権設定登記が必ずできることを司法書士が宣言することで、金融機関が融資を実行し、売買代金の支払いが行われ、物件の引渡がなされて取引が完了するのです。ここで、司法書士は売買契約や登記書類のチェックをして問題ないかを判断します。

2.売買代金がローン残高より高い時

残っている住宅ローン等が、売却代金より高い場合は、問題ありません。売れます。

 

この場合は、売買代金の決済時に、買主から売主へ売買代金の支払いが行われるのと同時に残ローンの一括返済が行われて抵当権解除が可能になります。上記1の抵当権の説明でも触れた部分ですが、このような場合は、

①抵当権抹消登記

②所有権移転登記

③抵当権設定登記

の順で、司法書士が連件で登記申請を出すのです。

※①抵当権抹消登記が加わります。

 

そうすることで、実際は、①②③に時間的な隙間がないので、同時に行われるのと同じになります。つまり、売主は売買と同時に残ローンの完済及び抵当権抹消登記を行い、買主は、抵当権等のない完璧な所有権を取得し、金融機関はそのような制限のない不動産に対して第1順位で自分の抵当権を設定することが可能になります。

 

すべての関係者の満足が得られるため、みんなが協力するのです。ここでもやはり、司法書士がキーマンです。司法書士が了承しなくては、決済が行えませんし、融資が実行されません。

3.売買代金がローン残高より低い場合

この場合は、売っても売却代金からローンを完済できません。このままでは売れません。

足りない分を自己資金や親の援助等で補填すれば、売却は可能です。

 

いずれにしても、ローンを完済して抵当権を抹消できる状態にならないくては、売買できません。抵当権抹消登記ができないくては制限のある所有権を取得する買主は、通常不動産を購入しませんし、そのような買主に対して金融機関も融資しません。

 

任意売却でも同じような考え方で債権者と折衝したりして、何とか抵当権や差押え等の所有権を制限するようなものをすべて取り除くようにします。

まとめ

以上、今回は、名古屋の司法書士が、抵当権付きの不動産の売却を通して、司法書士の役割についても言及しました。

 

ローンが残ったままでは不動産が売れないのではないか。

そう考える人は意外と多いのです。ただし、前述のとおり、必ずしもそのようなことはなく、ある程度返済期間が過ぎていれば、十分売却できる可能性があるのです。

 

相続などで取得した場合は、団体信用保険で被相続人の債務がゼロになり、抵当権のない不動産を取得するケースが多と思います。その場合でも、売却の際には、相続登記と抵当権抹消登記をしなくてはいけません。ご不明な点は、銀行や司法書士にご相談下さい。

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