韓国籍の親に、元気なうちに聞いておきたい5つのこと【名古屋のごとう司法書士事務所】

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韓国籍の親に元気なうちに聞いておきたい5つのこと|名古屋の司法書士が解説

2026/09/17

聞きにくい話ほど、聞けるうちに|相続の現場から生まれたチェックリスト

「親が元気なうちに聞いておけばよかった」。相続のご相談で、私たちが一番よく耳にする後悔の言葉です。

名古屋市中区にあるごとう司法書士事務所では、随時無料相談を実施しています。

「親に相続の話なんて、縁起でもなくて切り出せない」。そう感じるのは、日本人のご家庭も韓国籍のご家庭も同じです。ただ、私たちが相続登記の現場でつくづく感じるのは、韓国籍のご家庭では「聞いておかなかったこと」の代償がひときわ大きいという事実です。

日本人の相続なら、親の本籍が分からなくても、戸籍をたどれば役所への請求でなんとか調べられます。ところが韓国籍の方の相続では、韓国の本籍地が分からない、婚姻が韓国に届出されているか分からない、どの名前で財産を持っているか分からない。そんな「分からない」が一つあるだけで、手続きが何か月も止まってしまうのです。しかも、その答えを知っているのは多くの場合、親御さんただ一人。亡くなってからでは、もう誰にも聞けません。

この記事では、外国籍の方の相続登記を数多くお手伝いしてきた名古屋のごとう司法書士事務所が、韓国籍の親御さんに元気なうちに聞いておきたい5つのことを、チェックリスト形式でご紹介します。お盆やお正月、家族が集まる機会の話のタネに、ぜひお役立てください。

なぜ「元気なうちに聞く」が大切なのか|亡くなった後では調べようがない情報があります

韓国籍の相続では、書類のスタート地点が「親の記憶の中」にあることが少なくありません。

韓国籍の方が亡くなると、相続には原則として韓国の法律が適用され、相続人を証明する書類も韓国の家族関係登録簿の証明書や古い除籍謄本が中心になります。これらの書類は、日本の戸籍のように市区町村の窓口でまとめて取れる広域交付の対象ではなく、韓国側に対して、本籍地などの情報を特定したうえで請求しなければなりません。

つまり、書類集めの出発点になる情報の多くが、親御さんの記憶と手元の資料の中にあるのです。ご本人に聞けば一分で分かることが、亡くなった後では、古い書類の山からの推理と試行錯誤に変わります。当事務所でも、お父様の本籍地が分からないところから調査を始め、相続登記のスタートラインに立つまでに数か月を要したご相談が実際にありました。

時間の余裕も、以前ほどはありません。2024年4月から相続登記は義務化され、不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記をしないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象になります。「韓国の書類集めに時間がかかったから」と、いつまでも許してもらえるわけではないのです。書類集めの期間を短くする準備は、義務化時代の家族の自衛策でもあります。

逆にいえば、これからご紹介する5つのことを聞いてメモしておくだけで、将来の相続手続きは見違えるほどスムーズになります。特別な書類も費用もいりません。必要なのは、家族の会話だけです。

その1:韓国の本籍(登録基準地)はどこ?|すべての書類集めはここから始まる

本籍地が分かるかどうかで、書類収集の期間は数週間も数か月も変わります。

まず一番に聞いておきたいのが、韓国の本籍地、現在の制度でいう登録基準地です。韓国の家族関係登録簿の証明書や、それ以前の時代の除籍謄本を請求するには、この情報が事実上の鍵になります。「慶尚南道の出身と聞いたことがある」程度ではなく、できるだけ正確な地名を確認しておきましょう。

あわせて、おじいさま・おばあさまの代の本籍も聞けるなら聞いておくと万全です。相続では、被相続人の出生までさかのぼる記録を集めるため、親の代の本籍が手掛かりになる場面が多いからです。韓国は行政区画の変更も多いので、「昔の地名」と「今の地名」の両方をメモしておくと、後々の請求で迷いません。外国人登録証明書や特別永住者証明書、古いパスポート、法事の案内状など、本籍地が書かれた資料が家にないかも、一緒に探してみてください。

その2:婚姻や子どもの届出は韓国に済んでいる?|記載漏れは手続きが止まる最大の原因

日本の役所に届けていても、韓国側に届いていない。このズレが相続の現場で一番の難所になります。

次に聞いておきたいのが、婚姻やお子さんの出生が韓国の家族関係登録簿に反映されているかどうかです。日本で婚姻届や出生届を出していても、韓国側への届出(申告)を別途していなければ、韓国の記録には載っていないことがあります。実は、長く日本で暮らすご家庭では、この記載漏れが非常に多いのです。

韓国の記録に婚姻や親子関係が載っていないと、相続の場面で「この人が本当に相続人なのか」を証明する作業が一気に難しくなります。日本側の記録や閉鎖外国人登録原票などを組み合わせて立証していくことになり、時間も手間も大きく膨らみます。確認の方法は、実はシンプルです。親御さんの家族関係証明書や婚姻関係証明書、基本証明書といった韓国の証明書を一度取り寄せて、家族の目で記載内容を見てみることです。婚姻の記録はあるか、お子さん全員の名前が載っているか、氏名や生年月日に食い違いはないか。眺めるだけでも、多くの発見があります。

もし記載漏れが見つかったら、親御さんが元気なうちに整えておくのが理想です。ご本人による手続きなら、死後に相続人が対応するよりずっとスムーズに進みます。何を確認してどう整えるかは、当事務所でもご案内できますので、お気軽にご相談ください。

その3:どんな名前を使ってきた?|通名と名義の食い違いは早めに把握

本名と通名、旧字と新字。名前の歴史を知らないと、財産と人がつながらなくなります。

三つ目は、親御さんがこれまで使ってきた名前の歴史です。韓国籍の方は、韓国名(本名)のほかに日本での通名を使って生活されてきた方が多く、不動産の登記や預金口座が通名で作られていることも珍しくありません。同じ方でも、時代によって使う通名が変わっていたり、漢字の表記が変わっていたりすることもあります。

相続の手続きでは、「この名義人は確かに亡くなった父である」と証明できなければ、その財産を動かせません。名前の食い違いは、その証明を難しくする代表的な原因です。確認には、不動産なら権利証(登記識別情報)や毎年春に届く固定資産税の納税通知書、預金なら通帳やキャッシュカードが手掛かりになります。古い世代の書類では、現在は使われない旧字体の漢字で名前が書かれていることもあり、これも将来の照合で意外なつまずきポイントになります。どの名前でどんな財産を持っているか、可能なら実物を見ながら、名前と財産の対応表を作っておきましょう。名義が古い通名のままの不動産があると分かったら、それこそ専門家への相談のタイミングです。

その4:韓国に財産や親戚はいる?|海を越える相続の見取り図を描く

日本の相続だけで終わらないご家庭もあります。財産と人のありかを知っておくだけで十分です。

四つ目は、韓国側の財産と親族です。親御さんの世代には、韓国に土地や建物、預金を持っている方が一定数いらっしゃいます。韓国にある財産の相続手続きは、日本の手続きとは別に韓国側で必要になるため、存在を知らないまま放置されると、後の世代でさらに複雑な相続問題に育ってしまいます。

また、韓国にいる親戚の存在も大切な情報です。相続の内容によっては、韓国在住の親族が相続人になる場合があり、連絡先が分からないと遺産分割の話し合いそのものが始められません。「どこの誰に連絡すればよいか」を知っている人がいるかどうかで、手続きの難易度は大きく変わります。財産の詳しい金額まで聞き出す必要はありません。「あるのか、ないのか」「どこに、誰が」という見取り図だけでも、十分に価値があります。あわせて、韓国の親戚とやり取りのある方が家族の中の誰なのか、冠婚葬祭の連絡はどこから来るのかも聞いておくと、いざというときの連絡網になります。

なお、日本にある不動産についても、この機会に登記名義を確認しておきましょう。実は「父の家」だと思っていた実家が、亡くなったおじいさま名義のままだった、というケースは韓国籍のご家庭で特に多く見られます。世代をまたいだ放置は、相続人がねずみ算式に増える数次相続につながり、手続きの難易度が跳ね上がります。登記情報は法務局で誰でも取得できますので、親御さんに聞きにくければ、まず名義の確認だけでも先に進められます。

その5:帰化の歴史と遺言の有無は?|国籍の歩みで必要書類が変わる

家族の中に帰化した方がいるか、遺言を残しているか。最後に確かめたい二つの大切なことです。

五つ目は、国籍の歴史と遺言です。ご本人やご家族が日本に帰化している場合、帰化の前後で必要書類のつながりが変わるため、いつ帰化したのか、帰化前の韓国側の記録がどうなっているのかが重要な情報になります。家族の中に帰化した方と韓国籍のままの方が混在しているご家庭も多く、その場合は相続人ごとに揃える書類が異なってきます。

そして、遺言の有無と保管場所です。遺言があるのにご家族が存在を知らなければ、せっかくの想いは届きません。韓国籍の方の場合、遺言には財産の分け方だけでなく、相続に適用される法律を日本法に指定できるという大きな役割もあります。もしまだ遺言がないようなら、この機会に親子で作成を検討してみるのも良いでしょう。方式の確かな公正証書遺言なら、家庭裁判所の検認も不要で、ご家族の負担を大きく減らせます。

まとめ|聞きにくい話こそ、家族への一番の贈り物になります

5つの質問の答えをメモ一枚に。それだけで、将来の相続手続きは何か月も短くなり得ます。

以上、韓国籍の親御さんに元気なうちに聞いておきたい5つのこと、①韓国の本籍(登録基準地)、②婚姻・出生の韓国への届出状況、③使ってきた名前の歴史、④韓国の財産と親戚、⑤帰化の歴史と遺言の有無をご紹介しました。

どれも、聞くのは少し勇気がいる話かもしれません。けれど、これらは亡くなった後では誰にも聞けなくなる情報であり、答えをメモしておくだけで、遺されたご家族の負担を何か月分も減らせる情報です。相続の話は縁起の悪い話ではなく、家族を思う話。家族が集まる機会に、「うちの本籍ってどこなの?」の一言から始めてみてください。聞いた答えは、エンディングノートや家族で共有できるメモにまとめ、保管場所を家族全員が知っている状態にしておくと完璧です。

聞いた結果、「記載漏れがありそう」「通名名義の不動産があった」「遺言を作っておきたい」など気になることが見つかったら、そこからは私たち専門家の出番です。名古屋のごとう司法書士事務所では、韓国籍の方の相続の生前準備から、相続発生後の書類収集・相続登記・不動産売却まで、ワンストップで親切丁寧にお手伝いしています。

▶韓国籍の方の相続のご相談は、名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)へ。相続放棄、相続税、遺産分割など相続に役立つ情報満載の相続専門サイト「名古屋で相続相談・相続登記ならごとう相続手続き相談センター」もあわせてご覧ください。

 

※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。法改正や運用の変更により取り扱いが変わる場合がありますので、実際のお手続きの際は、司法書士など専門家に最新の情報をご確認ください。

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