相続税申告期限までに遺産分割は必要か?【名古屋のごとう司法書士事務所】

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相続税申告期限までに遺産分割は必要か?【名古屋のごとう司法書士事務所】

2020/02/04

相続税の申告と遺産分割のタイミングについて

相続税の申告期限は、相続開始から10カ月以内です。

この申告期限までに遺産分割などの相続手続きをしなくてはいけないのではないかという疑問を抱かれる人も多いと思います。

 

実際は、この10ヶ月は思ったより余裕のない期間である場合もあります。

財産評価や遺産分割の話し合いなどですぐに申告期限になってしまう事例は少なくありません。

 

そこで、名古屋の司法書士が、相続税の申告期限と遺産分割の関係について今回はお話いたします。

1.相続税の申告

相続税は、亡くなった方の財産を相続や遺言による遺贈などで取得した人にかかる税金です。

ですので、相続財産を受け取らない人は、相続税はかかりません。

取得した割合に応じて相続税を負担する形になります。

 

また、配偶者の軽減特例等を受けようとする場合は、たとえ特例によって相続税がゼロでも申告は必要です。特例を使って相続税がゼロになるわけですから、特例を使うという申告は必要になります。

 

この10カ月以内に申告書を作成し、管轄税務署に提出します。また、相続税も納税します。

2.遺産分割が終わっていない場合

通常は、税理士さんに相続税の申告を依頼すると、申告期限までに遺産分割協議書の提出を求められることが多いと思います。

そこで、実際は、申告期限までに必ず遺産分割協議書が必要なのでしょうか?

その辺りの厳密な線引きについて触れたいと思います。

 

結論としては、10ヶ月の申告期限に間に合わない場合は、とりあえず法定相続分で相続したと仮定して相続税を計算して、申告書を作成し、納税する必要があります。そして、その後、遺産分割協議が成立すれば、現実に取得した相続財産の割合に応じて計算をやり直します。そして、最初の申告に比べて、納税額に不足が生じていれば、修正申告をし、課題であった場合は、更正申告をします。

 

注意点としては、配偶者の軽減特例や小規模宅地の特例を受けようとする場合は、手続きをすることで申告期限から3年以内であれば、これらの特例を受けられるとしています。

 

この辺りの税務上の取り扱いは、必ず最新の情報を入手して間違いのないようにして下さい。税務上の取り扱いは頻繁に変更されますので注意しましょう。

まとめ

以上、名古屋の司法書士が相続税の申告期限と遺産分割協議の成立の関係をお話しました。

 

税理士さんにとっては、あとから修正申告や更正申告をするのは面倒ですから、申告期限内に遺産分割をまとめることを前提に説明があると思います。ただし、それが難しかった場合でも手続きはありますので、必ず最新の税務上の取り扱いを確認するようにして下さい。

 

遺産分割協議は、案外時間がかかることも多いです。税金を意識して分け方を考える場合はなおさらです。

そのような場合でも税理士さんや税務署に相談をして手続きについて確認をするようにしましょう。

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