相続手続きについて解説します【相続なら名古屋のごとう司法書士事務所】

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相続手続きについて解説します【相続なら名古屋のごとう司法書士事務所】

2020/04/08

相続が開始したら知っておきたい相続手続きとは

相続手続きには何があるの?

相続したらやらなければいけない手続きには何があるのでしょうか?

押さえておきたい相続手続きについて確認しておきましょう。

 

相続が開始してからでは、落ち着いて考えることもできないことも多いでしょう。亡くなった心理的負担にはじまり、死亡届や火葬手続き、葬儀と次々とやるべきことが迫ってきます。初七日が終わったら少し落ち着くのかもしれません。

 

不動産の相続登記や預金の相続手続きだけではない、重要な手続きがあります。すべてのケースで必要な手続きばかりではありませんが、ご自身のご相続において必要となる相続手続きをしっかりと確認していきましょう。

 

今回は、名古屋の司法書士が相続がはじまったら知っておきたい相続手続きについて解説します。

1 借金がある場合の相続放棄の手続き

相続開始から原則3カ月以内

まず最初に抑えておきたい相続手続きは、相続放棄の手続きです。

 

こちらは、すべての相続に必要となるようなものではありませんが、仮に必要となる手続きであった場合、相続の開始から3カ月以内という短い期間で判断し、家庭裁判所に申し立てをしなくてはいけません。3カ月というのは長いと感じる方もいるかもしれませんが、意外に短いものです。

冒頭でも述べましたが、亡くなって数週間はバタバタとして過ごすことが多く、落ち着いてもの事を考える余裕がないことが多いからです。

 

では、この相続放棄とはどのような時にする必要があるのでしょうか?

 

相続放棄をすると、相続開始の時点から緋想相続人の相続人ではなくなります。つまり、遺産の承継は起こりません。

なぜこのようなことをする必要があるかといえば、相続で承継する財産にはプラスの財産ばかりではないからです。そうです。借金や債務といったマイナスの財産も承継してしまうのです。

相続は、プラスの財産もマイナスの財産もすべて包括的に相続人に承継されます。自分の好きなものだけを承継することはできません。

 

したがって、相続においてプラスの財産よりもマイナスの財産の方が多い場合や、そもそもプラスの財産がなくマイナスの財産(借金など)ばかりであるようなケースでは、うかつに相続してしまうと大変なことになります。間違って相続人として相続してしまうと、債権者からの請求が相続人に来ることになるからです。そうなれば、相続後、自分の財産から弁済をしなくてはいけなくなります。

 

このようなに代表的な例としては、多額の借金を抱えて被相続人の方が亡くなってしまったようなケースが考えられます。被相続人と交流がなく、承継したい財産もないが借金など債務の心配があるような場合でも相続放棄を利用することがあります。

 

これほど大切な相続放棄ですが、相続開始から原則3カ月以内に手続きをしなくてはいけません。財産調査や相続放棄の申立て準備の期間を考えてもそれほど長い期間とは言えないのです。判断に迷うようなときは、迷わず司法書士や弁護士などの相続の専門家へ相談をしましょう。

2 税金の申告

相続開始から4カ月以内の準確定申告と10カ月以内の相続税の申告

相続に関係する税金の申告では、準確定申告と相続税の申告があります。

 

【準確定申告】

準確定申告とは、亡くなった被相続人の方が、亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの収入等の所得を計算して確定申告をするものです。こちらの申告期限は、相続開始から4カ月以内です。

相続開始前に、亡くなった被相続人の方が毎年確定申告を行っていたような場合は、準確定申告が必要な可能性が高いので注意しましょう。亡くなった時に個人事業主である方や自営業で商売をしていた場合は必要でしょう。

 

【相続税の申告】

相続税の申告とは、相続によって相続人等への遺産の承継がある場合に、その財産の移転に対して課税される性質のものです。相続は無償による財産権の移転です。この点は贈与と同じです。しかし、贈与は、あくまで生前に行われる契約であるのに対して、相続は人の死亡により起こる財産権の移転です。よって、贈与税と相続税は一体の資産税として分類されています。そこで、贈与税と相続税のダブルで課税されることはありません。

あくまで、生前の贈与に対しては贈与税、相続によるものは相続税です。生前贈与の際の相続時精算課税制度は生前に財産権の無償移転を贈与税として納税するか、相続時に相続税として納税するかの問題です。ただし、財産の評価額等によりどちらで納税するかは異なりますので、賢く利用すればとても使える制度です。

 

さて、この相続税は、そもそもすべての人が申告する必要はありません。一定の財産の相続に対して課税されます。具体的には基礎控除額を超えるような財産を承継するか否かです。現行では、以下の計算式で基礎控除額を計算します。

【相続税の基礎控除額】

3000万+(600万×法定相続人の数)= 基礎控除額

 

相続人が一人でも3600万円が基礎控除額ですから、最低でもこれぐらいは相続すべき財産がある場合に検討すべき相続手続きになります。

しかし、上記は、あくまで概算として目安の判断でしかありません。相続税にはいろいろな特例等もあり、また不動産や非上場株式などの財産の評価方法など複雑な計算が必要です。債務や公租公課、葬式費用などを財産額から差し引くこともできます。

例えば、配偶者控除といって、被相続人の配偶者に対しては、1億6000万円又は法定相続分相当額のどちらか多い方までは非課税になります。

このように特例や特別な控除等の計算をして相続税が結果としてかからない場合には、その旨の相続税の申告は必要ですから注意しましょう。

 

このような相続税の申告は、相続開始から10カ月以内になっています。

また相続税の納税もしなくてはいませんから現金を用意する必要がある点にも注意しましょう。相続の財産が不動産などばかりで現金がない場合は、早期に相続した不動産を売却して現金を作るか、自分の手持ちの現金で支払う形になります。

相続時の相続手続きのまとめ

以上、名古屋の司法書士が期限のある相続手続きについて解説しました。

 

相続手続きにはその他にも不動産の相続登記や預金の相続手続きなどがあります。これら財産の承継手続きは、法律で期限が決まっていません。ただし、速やかに相続手続きをしておく必要があります。相続人間でトラブルになってしまうケースもありますので、早めに各相続人への財産権の移転を確定させておきましょう。あとからでは思い通りに相続手続きができなくなることも考えられます。

 

相続手続きについて不安があるようなら、相続を取り扱う司法書士や弁護士などの専門家へ必要に応じて相談をしてアドバイスを受けることも有益です。

相続はトラブル事例も多いので、しっかりと相続手続きをするようにしましょう。

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