相続と債務の関係を解説します【名古屋のごとう司法書士事務所】

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相続と債務の関係を解説します【名古屋のごとう司法書士事務所】

2020/02/10

どんな債務も相続で承継するの??

相続は被相続人の一切の権利義務を承継します。

不動産や預貯金などのプラスの財産を承継することは皆さまのご存知かと思いますが、では、借金などの債務関係はどうでしょうか?

 

引き継ぎたくないものには、保証債務などいろいろあります。

 

今回は、名古屋の司法書士が、相続のうちでもマイナスの財産に振り分けられるものについて解説します。
相続人には知らされていないような保証債務や連帯債務、身元保証、信用保証など予期せぬ事態にも冷静に対応できるようにしておきましょう。

1.借金などの金銭債務

一番わかりやすいものは、お金を借りたことによる借金ではないでしょうか。ローンなども同じです。住宅ローンなどは、債務者がなくなることで債務も亡くなる団体信用保険に入っていることもありますから、その辺りは、取扱銀行に確認するようにしましょう。

 

このような可分債務(分けることができるような債務)は、相続開始により、法律上は、当然に法定相続分等に従って分割されます。したがって、自動的に上記割合で相続人に帰属します。

 

一方、不動産や自動車の引渡義務などの不可分債務(分けることができないような債務)の場合は、債権者は、各相続人に対して、履行の全部を請求できます。

 

なお、これらの可分債務や不可分債務などの債務は、上記のとおり債権者との関係では処理されますが、遺産分割などで相続人の内部的に負担割合を別途定めておくことはできます。しかし、内部的な取り決めですから、仮に負担者が履行しない場合は、債権者にその旨対抗することはできません。

 

債務を免れるためには、債権者との間で免責的債務引受契約などを行い、債務者から離脱する必要があります。しかし、代わりの人間の資力など、そう簡単にはいかないことも多いので注意しましょう。

 

 

また、被相続人が賃貸でマンションなどを借りていた場合、最後に賃料債務が残ることがあります。亡くなる数カ月分を未払いにしているケースもあります。このような賃料債務は、金銭債務ですが、不可分債務とされていますのでご注意下さい。

2.連帯債務

連帯債務とは、数人で同一の債務を負担するものです。連帯債務者間には主従関係はなく、それぞれ独立して全責任を負います。債権者は、角連帯債務者に対して全額請求できるので、保証債務などより強力なものです。

 

この連帯債務者に相続が発生した場合、金銭債務のようなものであれば、各相続人に相続分に応じて帰属します。

3.保証債務

被相続人が、友達がお金を借りた保証人になっているような場合、その保証債務も相続分に応じて各相続人に承継されます。

ただし、根保証といって継続的取引での保証債務の場合、責任の限度額や保証期間の定めがないと相続性を否定しています。

4.信用保証や身元保証

被相続人が信用保証や身元保証をしていた場合、その相続性は否定されています。

まとめ

以上、名古屋の司法書士が、相続時における承継する債務関係について解説しました。

 

プラスの財産に目がいきがちですが、隠れた借金や保証債務などがあることはたまにあります。そうなると一気に相続放棄も視野に入れなくてはいけなくなる場合もあります。相続放棄は、期限のある手続きですから、早急に調査をして検討しなくてはいけません。

 

法律上の立場を的確に判断し、相続手続きを進める必要があります。

難しい問題も多いので、心当たりのある方は専門家へご相談した方がよいでしょう。間違った判断をすると大きな損失を被ることがありますので、ご注意下さい。

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