名古屋の相続不動産、登記を後回しにするとどうなる? ――2026年を見据えた「今すぐ動く」ための実務的な話
2026/02/09
1.相続登記の義務化で「放置」ができなくなった現実
2024年から、相続登記は法律上の「義務」になりました。
相続で不動産を取得したことを知った日から、原則3年以内に登記をしないと、過料の対象になる可能性があります。
ここで大切なのは、「罰金が怖いから急ぐ」という話ではありません。
問題は、登記をしないまま時間が経つことで、相続関係がどんどん複雑になる点です。
たとえば、
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名義が亡くなった祖父のまま
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相続人の一人がすでに亡くなっている
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連絡の取れない相続人がいる
こうしたケースは、名古屋でも珍しくありません。
特に戦後に取得された住宅地や、郊外の戸建てでは、この状態のまま何十年も経っていることがあります。
相続登記は、「今の相続」だけでなく、将来のご家族の負担を減らすための整理でもあるのです。
2.名古屋の不動産は「持っているだけ」で安心できない時代へ
名古屋は大都市でありながら、エリアごとの差が年々はっきりしてきています。
駅近や利便性の高い地域は一定の需要がありますが、少し離れると空き家が目立つ地域も増えてきました。
実際のご相談事例です。
名古屋市郊外にご実家を相続された70代の女性が、「そのうち売れると思って」と10年以上登記も売却もせずに置いていました。
ところが、いざ売ろうとした時には、
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建物の老朽化
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周辺の空き家増加
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買い手がつかない価格帯
という状況になっていました。
不動産は、時間が経てば自動的に価値が上がるものではありません。
人口減少、相続件数の増加、建築費の高騰などを考えると、
「使わない不動産をどうするか」を早めに決めること自体が、重要な相続対策になっています。
3.登記・売却・税金をまとめて考えることが失敗を防ぐ
相続不動産の相談で多いのが、
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登記は登記
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売却は不動産会社
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税金は税理士
と、バラバラに考えてしまうケースです。
しかし実務では、これらはすべてつながっています。
登記の仕方ひとつで、
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売却できるかどうか
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売却までにかかる時間
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税務上の扱い
が変わることも少なくありません。
司法書士であり、宅地建物取引士でもある立場から見ると、
「最初に全体像を整理しておけば、もっと楽だったのに」と感じる相続は本当に多いです。
名古屋の不動産は、地域性や市場の癖もあります。
書類上の手続きだけでなく、実際に動かせる不動産かどうかを見極めながら進めることが、結果的に一番負担の少ない方法になります。