>名古屋の相続登記|被相続人・相続人に韓国籍の方がいる場合の不動産相続と売却の実務ポイント

お問い合わせはこちら

ブログ

【名古屋の相続登記】被相続人・相続人に韓国籍の方がいる場合の不動産相続と売却の実務ポイント ――司法書士兼宅地建物取引士がやさしく解説――

2026/02/03

まずはじめに

相続登記が義務化されてから、名古屋でも「いつかやらなければ」と思っていた不動産の名義変更について、具体的に動き出す方が増えています。
その中でも、被相続人または相続人に韓国籍の方がいる相続は、戸籍や登記の扱いが日本人同士の相続とは大きく異なり、思わぬところで手続きが止まってしまうことがあります。

この記事では、名古屋市内に不動産をお持ちのご家庭を念頭に、

  • 韓国籍の方が関係する相続登記の基本

  • 相続した不動産を「売却するか」「保有するか」の判断軸

  • 実際にあった相談事例をもとにした注意点

を、法律と不動産実務の両面から、できるだけやさしい言葉でお伝えします。

1【基礎から理解】韓国籍の方が関係する相続登記の特徴

―戸籍が使えない相続の現実―

日本人同士の相続であれば、戸籍謄本を集めて相続関係を証明します。
しかし、被相続人や相続人が韓国籍の場合、日本の戸籍は存在しません。

実務では、

  • 韓国の家族関係登録簿

  • 除籍・改製原簿に相当する書類

  • 日本語翻訳文

などを組み合わせて、法務局に相続関係を説明していきます。
この点については、在日韓国人の相続を扱った専門文献でも、**「日本の戸籍制度を前提にした相続実務は通用しない」**と整理されています。

特に注意が必要なのは、

  • 韓国の制度改正(家制度から家族関係登録制度への移行)

  • 本籍地がすでに閉鎖・統合されているケース

  • 高齢の相続人が書類取得に動けない場合

です。
名古屋の法務局では、書類の形式や翻訳の精度について、かなり慎重に確認される傾向があり、「一度出したけれど補正が続いた」という相談も少なくありません。

2【実例で考える】名古屋の不動産を相続した在日韓国人ご家族のケース

―「とりあえず放置」が一番リスクになる―

実際にあったご相談です。

名古屋市昭和区にご実家があり、
被相続人は韓国籍、相続人は日本生まれの在日二世。

「空き家のまま数年放置していたら、
相続登記が義務化され、売却も進まなくなった」

というケースでした。

このご家庭では、

  • 相続人の一部がすでに韓国に在住

  • 書類取得に半年以上

  • 建物は築40年超で、固定資産税と修繕費だけが発生

という状況でした。

名古屋では、今後

  • 高齢者の死亡数増加

  • 空き家の供給増

  • 郊外エリアを中心とした価格調整

が進むと見込まれています。
特に居住用の実需不動産は、投資用物件とは異なり、「待てば高く売れる」とは限りません。

このケースでも、

  • 早期に相続登記を済ませ

  • 境界・権利関係を整理し

  • 市場が冷え切る前に売却

したことで、結果的に家族全員が納得できる着地となりました。

3【登記と売却は表裏一体】司法書士兼宅地建物取引士が見る判断ポイント

―法律と市場の両方を見ることが大切―

相続不動産について、
「登記は司法書士、売却は不動産会社」
と分けて考える方は少なくありません。

しかし、韓国籍の方が関係する相続では、

  • 登記が完了しないと売却できない

  • 売却予定があるからこそ登記内容を調整すべき

  • 税務・譲渡所得の見込みも含めた判断

が必要になります。

渉外不動産登記の実務書でも、
「外国籍当事者が関与する登記は、将来の処分を見据えて設計すべき」
と指摘されています。

名古屋の不動産市場は、

  • 中心部と郊外の二極化

  • 新築価格高騰による中古需要の一時的上昇

  • ただし長期的には人口減少

という、非常に判断が難しい局面にあります。

だからこそ、
「登記だけ」「売却だけ」ではなく、
相続・登記・売却を一つの流れとして考える視点
が、これからますます重要になります。

まとめ

韓国籍の方が関係する相続登記と不動産売却は、

  • 書類

  • 法律

  • 不動産市場

のどれか一つが欠けても、うまく進みません。

特に名古屋では、
「そのうちやろう」と思っている間に、
不動産の価値や選択肢が静かに減っていくケースも増えています。

大切なのは、
ご家族ごとの事情に合わせて、
無理のない、納得できる道筋を一緒に考えること
それが、相続と不動産を長年扱ってきた専門家の役割だと考えています。

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。