不動産を相続する時の税金の話【なごやのごとう司法書士事務所】

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知っていますか?不動産を相続する時の税金の話【名古屋のごとう司法書士事務所】

2020/05/18

不動産を相続する時には、いったい何の税金がかかるの??

亡くなった方が土地や建物といった不動産を所有していた場合、相続人の人はこれを相続します。

相続では何かと税金がかかると不安に思っている人も多いのではないでしょうか?
忘れていたりすると、あとから督促状がきたり、延滞税といってペナルティを受けるのではないか心配です。

 

不動産を相続する時、遺産分割協議や相続登記といった手続き面もとても大切ですが、一方、支払う可能性のある税金もしっかりと把握しておく必要があります。

いつどんなタイミングで税金を支払うのか。
お金の準備も必要でしょうから、きちんと調べておきましょう。

 

今回は、名古屋の司法書士が、不動産を相続する際に知っておきたい税金についてご紹介します。

 

 

1 登録免許税

相続登記をする時にかかる税金

不動産を相続する時には、相続登記をします。この相続登記にかかる税金が登録免許税です。

登録免許税は、相続登記に限らず、何か登記された内容の変更や新たな設定など何かの登記手続きをする際にかかる税金です。登記する内容によって税率が異なります。

 

したがって、不動産を売買で買った際に買主の所有者の方が自分の登記名義に変更をする所有権移転登記と相続の時に被相続人の名義から相続人への変更をする際の登記の登録免許税は違います。

不動産の売買であれば、土地で税率が1.5%、建物が2%です。
一方、相続登記は、後述しますが、土地でも建物でも0.4%です。

このように、相続登記は、登記の中でも比較的安い税金ですむように税率が低い部類に入っていると言えます。

 

 

1-1 相続登記とは?

相続登記とは、被相続人の名義になっている不動産の登記を、不動産を取得した相続人等へ名義を変更するための手続きです。通称、「相続登記」と呼んでいます。

 

登記は、法務省の管轄で具体的には全国各地の法務局が管理しています。
何か登記事項に変更等があると、所有者等の権利者が自ら登記申請をして登記の内容を変更する必要があります。国が自動的に手続きをやってくれるわけではありませんので、忘れないように注意しましょう。

具体的には、被相続人が所有していた相続不動産の所在地を管轄する法務局に対して相続登記を行います。その際に申請書や添付書類などをすべて準備しなくてはいけませんが、この手続きに必要な「登録免許税」もそのひとつです。

 

相続登記の登録免許税は、申請手続きの時に申請人が計算をして納税も申請時に行います。
計算では、不動産の評価証明書を使います。評価証明書とは、不動産を管轄する市区町村で発行される証明書です。不動産に関して固定資産税等を計算するための基礎となる評価額が記載されています。この評価額に基づいて固定資産税等は計算されています。相続登記の登録免許税もこの評価額を使って計算をしているのです。

1-2 具体的な相続登記の登録免許税の計算は?

登録免許税の計算は、大まかに言えば、以下のとおりです。
※詳細な登録免許税の計算は、別途ご確認下さい。

【大まかな登録免許税の計算方法】
登録免許税 = 固定資産税の評価額 × 0.4%

 

例えば、相続登記の登録免許税として以下をご参照下さい。

場所:名古屋市内の土地
評価額:3500万円

登録免許税 = 2500万 × 0.4%
      = 10万円

 

名古屋市内であれば、土地でこれぐらいの評価額になっていることも多いのではないでしょうか。
どうですか?
いがいにかかるなと感じた方も多いのではないかと思います。

他の税金も同様ですが、登録免許税も遺産にある預貯金から支払いを考える場合は、先に銀行や信用金庫などの預金やゆうちょ銀行の貯金の相続手続きをして、そのお金で登録免許税等の税金を支払うように相続の順番を決めておきましょう。相続登記では登録免許税を登記申請時に納めなくてはいけませんので、ご注意下さい。

2 相続税

相続する遺産が一定額を超えるとかかる税金

相続税とは、相続財産が一定額以上の場合に財産権を移動させることに対して課税されるものです。

すべての相続で必要な手続きではありません。以下で具体的に必要となるケースを検討しますが、必要ない相続では、何も手続きをする必要はありません。

 

相続税の計算の結果、まったくかかりそうもない場合は、大丈夫ですが、かかるかどうか微妙な場合又は少しかかる場合は、よりより詳細な相続税の計算をしたり税務署へ税務相談に行って最終的な判断をしましょう。うまく計算をすると実は相続税を払う必要がなかったということもあります。

2-1 相続税の計算とは

相続税の計算は、亡くなった人の財産を取得したときにかかる税金です。遺言により他人が取得することもありますので、相続税を申告する必要がある人は相続人だけとは限りません。

なお、相続税は、もらう人が個人の場合です。会社などの法人がもらう場合は、法人税により課税されます。

 

相続税の計算は、被相続人の相続財産全体の把握から始めます。
では、以下で相続税の計算について具体的に見ていきましょう。

2-2 相続税の計算の順序

相続税はおよそ次の順番で検討していきます。

 

① 相続や遺言で相続財産を取得した人のすべての財産の課税価格の総額を計算する

② ①の課税価格の合計から基礎控除が鵜を引いて、課税遺産総額を算出する。
※基礎控除額=3000万円+(600万円×法定相続人の数)
→ この基礎控除額以下の財産であれば、この段階で相続税が発生しないので支払う必要がないことになる。

③ ②の課税遺産総額から法定相続人が法定相続分で相続したと仮定して各法定相続人の取得額を計算する。そして、この取得額に税率をかけて各法定相続人ごとに相続税を計算します。最後に、各法定相続人の相続税額を合計して、相続税の総額を出します。

④ ③相続税の総額を実際に相続財産を取得した人が取得した分に応じて各人の相続税額を算出します。

 

このように、ややめんどくさい考え方ですが、結局最後は、相続財産を取得した人がその割合に応じて相続税を負担する形になります。つまり、遺産分割等で財産を取得しない人は、原則、相続税の支払う必要がないことになります。

相続税の総額を出す①②③を見てもわかるように、実際にどのような分け方をするかの遺産分割協議の内容が整っていなくても相続税の要否や相続税の総額はわかります。遺産の総額と法定相続人等の相続関係がわかれば計算をすることができるのです。

2-3 相続税の税率とは

 【相続税の速算表】

各法定相続人の取得額 税率 控除額
1000万円以下 10%  
~3000万円以下 15% 50万円
~5000万円以下 20% 200万円
~1億円以下 30% 700万円
~2億円以下 40% 1700万円
~3億円以下 45% 2700万円
~6億円以下 50% 4200万円
6億円超 55% 7200万円

 

相続税は累進課税といって、取得金額が上がると税率も上がります。ちなみに相続税対策で節税を検討する時にはこの累進課税の特徴を考慮して検討することになります。

2-4 相続税での不動産の評価方法

相続財産に土地や建物といった不動産がある場合、財産の額をどのように算出するのでしょうか?
不動産は、現金や預金と違って数字ではありません。つまり、評価をして財産の金額を算出する必要があるのです。

また、相続税の計算では、取得時の財産について課税されますので、相続の場合は、亡くなった日です。亡くなった日における評価により財産額を算出します。

2-4-1 宅地の評価方法

宅地の評価方法は路線価方式と倍率方式があります。

都市部では、路線価が定められていることが多いのでそちらを採用し、もし路線価がない場合は倍率方式を検討します。

 

路線価や倍率方式の評価方法については、国税庁のホームページに記載されています。
なお、相続税の計算で使うデータは亡くなった年のものを使います。例えば、令和2年1月1日から令和2年12月31日までに亡くなった方の相続では、令和2年度の路線価等を使用します。

2-4-2 路線価の計算方法とは

相続不動産を路線価方式により計算をするには、対象地に接ししている道路に記載されている路線価(㎡単価)に基づいて、その土地の使用状況や形状を考慮して算出します。

路線価は、その道路(路線)に接続している土地の標準的な区画での1㎡あたりの単価です。国税上のホームページに掲載されているので誰でも無料で現地を特定できれば調べることができます。

 

なお、路線価は、上記のとおり、標準的な土地を想定した評価になっています。したがって、土地の形状が不整形地の場合や角地の場合などで価格の修正を行えるようになっています。

2-4-3 路線価を概算で知るには

路線価を正確に算出しようとすると、少し複雑で面倒です。

 

そこで、とりあえず相続税を概算するために知りたいという場合は、大まかな評価額を出すようにしましょう。
路線価は、接道状況、土地の形、奥行きなどによって価格の修正が行えます。じっくりと腰を据えて計算をする必要があります。まずはシュミレーションをするような場合は、接道している道路の最も高いものを採用してそれに登記記録に記載されている地積をかけて算出しましょう。

 

これによって、相続税の概算は大幅に楽になります。相続税が発生するか否かの最初の計算ではこのやり方が重宝するはずです。税理士さんでも最初の段階では、そうやってあたりをつけていることが多いようです。
ここまで自分たちだけでできるのであれば、あとは税務署で相談をしながらでも相続税の申告はできるかもしれません。税理士に依頼をする費用とそれによて節税できる金額を比較して、それほど効果がないと判断して自分で相続税の申告をやってしまう相続人も多いようです。うまく計算できずに多少多めに評価をしてしまっても過小評価をして税金を逃れているわけではないので、それによる費用の節約を考えると合理的に判断をするケースもありえるでしょう。

 

3 準確定申告

被相続人が確定申告をする必要があるときに必要な税金

準確定申告とは、被相続人が亡くなった年の所得を確定申告することです。

通常の確定申告は、1月1日から12月31日までの所得を翌年の2月16日から3月15日までに行います。
しかし、準確定申告は、1月1日から被相続人の死亡した日までの分を死亡日後、4ヶ月以内に行います。

 

つまり、1月1日から亡くなった日までの所得をその4ヶ月以内に確定申告することを、通常の確定申告に準ずるという意味で「準確定申告」と呼んでいます。

 

なお、別の相続手続きで、「相続放棄」「限定承認」があります。
こられの相続放棄等には、期間制限があります。被相続人が亡くなってから3カ月以内に家庭裁判所に手続きをする必要があります。また、この3ヶ月以内に家庭裁判所への申立てができない場合には、やむを得ない事由により延長することが認められています。「熟慮期間の伸長」です。

しかし、この準確定申告には、そのような延長の制度はありません。被相続人の財産調査や身の回り品の整理などに時間を要する場合でも、4ヶ月以内に申告をする必要があるのです。

3-1 準確定申告が必要な人とは

準確定申告が必要な場合とはどのような場合でしょうか?
実は、準確定申告はすべての人に必要な相続に関する手続きではありません。

 

準確定申告は、前述のとおり、確定申告のことです。
つまり、毎年確定申告をしていたような人は何かしらの所得を得ている可能性があり、準確定申告が必要な可能性があります。また、個人事業をやっている場合や自営業で商売をやっている場合も毎年、青色・白色で確定申告をしているでしょうから、亡くなる前まで売り上げがあるなど事業をしていたのであれば準確定申告が必要でしょう。

また、被相続人の方が不動産を所有している時にも注意しましょう。自宅以外にアパートやマンションといった賃貸経営をしている場合は、賃料収入があるので毎年所得があり、年金をもらっていても確定申告が必要な場合があります。住宅用の不動産以外を所有していた場合は、土地を貸している、駐車場を持っていたなど収入=所得を得ている可能性がありますので、権利証や賃貸借契約書、固定資産税の課税明細書などでそのような疑いのある不動産を見つけた場合は、4ヶ月以内に準確定申告の必要があるかもしれないので注意しましょう。

 

なお、準確定申告は、通常の確定申告同様に還付を受けることもできます。医療費控除や寄附控除など適用されるものを使って還付金を受け取りましょう。
還付とは払った税金が、控除等を使うと多すぎたのであとから戻す手続きです。そもそも源泉所得税のように払った税金がない場合は、いくら多額の医療費を払っていた場合(医療費控除)でも還付はできません。そもそも払った税金がありませんので戻すという話になりません。自分が払った税金を戻すための手続きですので間違えないようにしましょう。

最後に

以上、名古屋の司法書士が、相続した不動産にかかわる税金について解説しました。

 

すべての相続で全部必要なものではありませんが、最初の登録免許税は、不動産を相続登記する際には評価額に関わらず必要になります。相続税と準確定申告のは、必要に応じて検討してみて下さい。

 

また、法律と税務では言葉の意味が少し違うことがあります。例えば、相続財産に対する考え方が異なります。法律上の遺産分割協議や相続登記をする時と相続税の計算をする際は、頭を切り替えて使い分けるようにしましょう。

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