名古屋で相続登記の費用はいくら?司法書士がわかりやすく解説|内訳・相場・安くする方法
2026/03/05
まずはじめに
親が亡くなり実家や土地を相続したとき、必ず必要になる手続きが「相続登記」です。
しかし、実際に相談を受ける中で多いのが、
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相続登記の費用はいくらかかるのか
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司法書士に頼むと高いのではないか
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自分でやる場合との違いは何か
といった疑問です。
特に名古屋では、実家の土地やマンションを相続するケースが多く、相続登記と同時に不動産の売却を検討する相談も増えています。
また、2024年4月から相続登記が義務化されたことにより、これまで登記をしていなかった不動産についても手続きが必要になりました。
この記事では、名古屋で相続登記をする場合の費用の目安、費用の内訳、費用を抑える考え方について、司法書士兼宅地建物取引士の立場からわかりやすく解説します。
名古屋で相続登記の費用はいくら?まずは全体像を理解する
相続登記の費用は、一般的に次の3つで構成されています。
1 登録免許税(税金)
2 必要書類の取得費用
3 司法書士の報酬
多くのケースでは、これらを合計して
おおよそ10万円〜30万円程度になることが多いです。
ただし、次のような条件によって費用は変わります。
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不動産の数
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固定資産税評価額
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相続人の人数
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戸籍の数
たとえば、名古屋市内の一般的なケースとして
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実家(土地+建物)
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相続人2〜3人
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遺産分割協議あり
という場合は、15万円〜25万円程度になることが多いでしょう。
しかし、相続人が多い場合や、昔の戸籍を多く取得する必要がある場合には、費用が増えることがあります。
まずは、相続登記の費用の内訳を理解することが大切です。
相続登記の費用の内訳(登録免許税・書類費用・司法書士報酬)
登録免許税(必ずかかる税金)
相続登記では、国に納める税金として「登録免許税」がかかります。
計算方法は次の通りです。
固定資産税評価額 × 0.4%
例えば
固定資産評価額
2000万円の不動産の場合
2000万円 × 0.4%
= 8万円
これが登録免許税になります。
名古屋市内では
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土地
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建物
それぞれに評価額がついているため、両方を合計して計算します。
また、評価額は実際の売買価格ではなく、固定資産税評価額を基準に計算されます。
戸籍などの書類取得費用
相続登記では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍などを集める必要があります。
主な書類は次のとおりです。
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戸籍謄本
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除籍謄本
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改製原戸籍
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住民票
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固定資産評価証明書
費用の目安は
5,000円〜2万円程度
です。
ただし、転籍が多い場合や、古い戸籍が多い場合には取得する戸籍が増えることがあります。
特に昭和の時代の戸籍は、複数の市区町村から取得することもあり、費用や時間がかかる場合があります。
司法書士報酬
司法書士に相続登記を依頼する場合、報酬が発生します。
名古屋エリアでは、一般的な相場として
6万円〜15万円程度
のケースが多いです。
ただし、次のような場合は費用が変わります。
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不動産が複数ある
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相続人が多い
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相続関係が複雑
また、遺産分割協議書の作成や戸籍収集などを含めて依頼する場合、報酬が変わることもあります。
そのため、相続登記の費用を考える場合には、税金・実費・報酬の合計で考えることが大切です。
名古屋で相続登記をしないと起きる問題
2024年から相続登記は義務化されました。
相続によって不動産を取得した場合、
3年以内に登記を申請する必要があります。
正当な理由なく申請しない場合には、
10万円以下の過料が科される可能性があります。
しかし、実際にはそれ以上に大きな問題があります。
不動産が売却できない
相続登記をしていないと、不動産の名義は亡くなった方のままです。
その状態では
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売却
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抵当権設定
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贈与
などの手続きができません。
名古屋でも、
「実家を売りたいが登記が親のままだった」
という相談は非常に多くあります。
売却直前になって慌てて登記をすると、手続きが間に合わないこともあるため注意が必要です。
相続人が増えてしまう
相続登記をしないまま時間が経つと、相続人が亡くなり、さらに相続が発生することがあります。
すると
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相続人が10人以上になる
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全国に散らばる
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話し合いがまとまらない
といった状況になることがあります。
実際に名古屋でも、
祖父の名義のまま相続人が20人以上になっている不動産を見たことがあります。
このような場合、遺産分割協議が非常に難しくなります。
名古屋の相続不動産は売却も含めて考える
相続した不動産は、必ずしも持ち続ける必要はありません。
近年は、次のような理由で売却を検討する方も増えています。
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空き家になる
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管理が大変
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固定資産税がかかる
特に今後は、日本全体で
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人口減少
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高齢化
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空き家増加
が進むと予想されています。
団塊世代の相続が増えることで、不動産の供給は増える可能性があります。
その一方で、若い世代の人口は減っているため、住宅需要は長期的に減少する可能性があります。
名古屋は比較的需要が安定している都市ですが、それでもエリアによっては資産価値が維持できない可能性もあります。
そのため
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保有する
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売却する
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賃貸にする
など、相続不動産の活用方法を早めに検討することが重要です。
実際の相談例(名古屋のケース)
名古屋市内に住む60代の女性から、次のような相談がありました。
父親が亡くなり、郊外にある実家を相続したものの、誰も住む予定がありませんでした。
最初は
「思い出のある家なので残したい」
と考えていたそうですが、
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建物の老朽化
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空き家管理の負担
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固定資産税
を考え、売却することを検討することになりました。
まず相続登記を行い、その後不動産会社と連携して売却したところ、空き家になる前に売却することができました。
このように、相続登記は単なる手続きではなく、不動産の将来を考えるきっかけにもなります。