名古屋の実家、相続登記をしないままで大丈夫? ―「まだ困っていない」うちに考えておきたい不動産相続の話―
2026/02/04
1 相続登記は「売るため」だけの手続きではありません
相続登記というと、「不動産を売却するときに必要なもの」というイメージをお持ちの方が多いかもしれません。
しかし実際には、相続登記は不動産をどう扱うかを決めるための土台です。
名古屋市内でも、
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相続登記がされていない
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相続人が複数いて話し合いが進まない
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何代にもわたって名義が変わっていない
といった不動産は少なくありません。こうした状態になると、
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売却できない
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担保にできない
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建替えや大規模修繕ができない
といった問題が、将来一気に表面化します。
「今は使っていないけれど、将来どうするかは未定」という段階こそ、相続登記だけは済ませておくことが大切です。
2 名古屋の不動産事情と、これからの相続の現実
近年のニュースでも報じられているとおり、日本全体で
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高齢者の死亡数の増加
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空き家の増加
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若年層人口の減少
が同時に進んでいます。これは名古屋も例外ではありません。
名古屋市中心部や一部の人気エリアでは価格が維持されている一方で、
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郊外
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昔は人気だった住宅地
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駅から距離のある戸建て
などは、**「売りたくても思った価格では売れない」**という現実が見え始めています。
相続不動産の価格を考える際には、
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投資用不動産としての価格
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実際に住む人向けの実需価格
を分けて考える必要があります。特に相続で引き継ぐ実家は、後者の影響を強く受けます。
相続登記をせずに時間が経つほど、
「売る」「貸す」「残す」という判断をするための情報整理が難しくなってしまいます。
3 実際にあった名古屋の相続相談例
名古屋市内にご実家をお持ちだった70代の女性からのご相談です。
ご主人が亡くなられた後、
「子どもたちもそれぞれ家庭があるし、実家はそのままでいい」と考え、相続登記をされないまま数年が経過していました。
その後、
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固定資産税の負担
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建物の老朽化
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将来の管理への不安
が重なり、「やはり売却も含めて考えたい」と思われたときには、
相続人が増え、話し合いに時間がかかる状態になっていました。
結果として、
「最初に相続登記だけでもしておけば、もっと楽だった」
とおっしゃっていたのが印象的でした。
相続登記は、気持ちの整理がつかない時期には負担に感じられる手続きです。
しかし、後から振り返ると「一番落ち着いて判断できるタイミング」でもあります。