被相続人や相続人が韓国籍の場合の相続登記と不動産売却――名古屋の不動産をどう進めるか
2026/02/02
1 【相続登記】韓国籍が関係する場合にまず知っておきたい基礎知識
相続登記では、「誰が相続人か」「どの割合で相続するか」を公的に証明する必要があります。
日本人であれば戸籍をたどりますが、韓国籍の方の場合は**家族関係登録簿(旧戸籍)**など、韓国の制度に基づく書類を用います。
ここで重要なのが、
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相続の準拠法は原則として被相続人の本国法
である点です。被相続人が韓国籍の場合、相続分や相続人の範囲は韓国法で判断します。
たとえば、
名古屋市昭和区に自宅マンションをお持ちだった被相続人が韓国籍で、相続人は日本在住の配偶者と子2人
というケースでは、
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日本の民法ではなく
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韓国の相続法を前提に
登記原因や遺産分割の内容を整理する必要があります。
実務では、翻訳文の正確性や、法務局にどのように説明するかが登記の成否を左右します。この点は、渉外相続・渉外登記の実務に慣れているかどうかで大きな差が出やすい部分です。
(この点については、渉外相続・登記の専門書でも詳しく整理されています )
2 【相続不動産の売却】名古屋の不動産市況と今後の考え方
相続登記が終わったあと、「不動産をどうするか」で悩まれる方は少なくありません。
特に名古屋でも、以下のような変化が進んでいます。
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高齢者の死亡数増加による空き家・相続物件の増加
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若年層人口の減少による住宅需要の先細り
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投資用不動産と実需用住宅の価格の二極化
たとえば、名古屋駅周辺や一部の再開発エリアでは投資マネーが入り、価格が維持・上昇している一方、
昭和区・瑞穂区・天白区などの住宅地では、
「立地は悪くないが、築年数が古い戸建て」
の売却には工夫が必要な場面も増えています。
韓国籍の相続人が海外在住の場合、
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日本での不動産売却手続き
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源泉徴収や税務上の確認
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売却代金の分配方法
など、登記と売買を切り離して考えると、かえって手間やコストが増えることがあります。
相続登記と不動産売却を一体として考える視点が、結果的に安心につながります。
3 【在日韓国人を取り巻く環境】帰化・相続・これからの選択
近年、日本への帰化申請を検討される在日韓国人の方も増えています。
一方で、
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帰化前に相続が発生した場合
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帰化後に相続が発生した場合
では、適用される法律や必要書類が異なります。
「いずれ帰化するつもりだったが、その前に親が亡くなった」
「長年日本で暮らしているが、国籍は韓国のまま」
こうしたケースは珍しくありません。相続登記や不動産売却の場面では、現在の国籍と相続発生時点が重要になります。
制度の説明だけでなく、実際の生活背景を踏まえて整理することが、依頼者の不安を減らす近道だと感じています。